たまには普通の日記を書いてみる。

先の取材で、カメラ片手にほくほく飛び回っていたらもうそれだけで三日分の体力を使い果たした感。なんだこのダメ人間っぷり。でも実際にビズゲームの下見をしているようで、現場まで行ってあれこれ内容を練るのは楽しいし、描く事へのワクワクが生まれる。…ああWAの取材で横浜にもまた行こう、と頭をよぎる。気付けばWAのネームを真剣に考えている。
行く先々で桜の花吹雪。見蕩れるほどの花吹雪。その映像を網膜に焼き付けながら、外伝のネームにも想いを馳せる。移動中の車内では最リロのスケジュールについて担当と話す。
現在進行形で4本の漫画がある。頭の中に等身大のタンスがあって、同じ容積の引き出しが4つ備わっているイメージ。
最遊記の引き出しは開けるとカオスで(笑)色んな物がギュウギュウに詰まっていて、何かはみ出してたり、奥の方でグシャッてなったりしている。一番開け閉めも多いし、何か思いつくとそこに何でもかんでも放り込んでおくから、一番身近な引き出し。
逆にWAの引き出しは、整然と整頓されてファイルが収まっている感じ。綺麗にラベルも貼ってある。奥の方にはまだラベルの貼られていない真っ黒なファイルが何冊も並んでいる。一冊一冊手に取って、順にじっくり書き込んでいく。
ビズの引き出しはまだ全然物が少なくて、そこに何を入れようか考えるだけでも楽しい。きっとこれを「余裕」と言うんだろう、色んな意味で。
外伝の引き出しは……開けたら桜の花弁がぎっしり詰まってる。ただそれだけ。書類も雑貨も入っていない。頭の中に落ちて来た花弁を、拾ってはただそこに詰めてゆく。そんな不思議な棚。
私の仕事はこのタンスを毎日ひっきりなしに開け閉めして、入れたり出したり移動したり片付けたり処分したり、必死に探したり引っ掻き回して大事な物を見つけたり、喜んだり悔やんだり楽しんだりする事なのだなぁと、ぼんやり思う。
夕方よりアフレコスタジオ。BUS GAMERコミックス第1巻の、全員サービスCDの収録。本編はミニドラマで収録も短時間だが、自分で書いたシナリオながら何度も吹いた(笑)とにかく役者さん達の息の合い方が素晴らしい。別録りではなかなかこの空気は難しい。今日は御三方揃って頂けたので本当に良かった。…それにしても美柴は鮭を押し過ぎだと我ながら思う、そんなミニドラマになった(笑)。
収録合間の休憩時間、外の喫煙スペースで一服。喫煙組の音響監督や役者さんと「taspoは禁煙のチャンスとなり得るか?」について語る。「…まぁならねーだろ」と結論が出る(笑)。喫煙スペースにも、はらはら桜の花弁がどこからか舞い落ちて来ていた。こんな都会のド真ん中なのに。日本人で良かったなぁと思う。桜は酒も煙草も肴になれる。
収録を終えて、仕事の話をしながら夕飯。仕事場に帰って来てカラーイラスト作業。…しかし珍しく、遊び疲れた子供のように机で力尽きて寝てしまった。ホントに体力ないなぁ…どげんかせんといかん。
そうそう、新宿行ったついでに厄払いも済ませて来ました。数え年で34歳はまだバリバリに後厄なので。信心深くはないけれど、縁起は担いで損はない。役者さんは「役を落とす」から厄落としは出来ないのだと、以前関さん&平田さんに教わって、成る程芸事はとりわけ縁起を重んじるのだなぁと感心した。 因に一緒に厄払いしてもらった担当スギノ氏も後厄。去年は二人揃って本厄だったのかと思うと、なんとなくうなずける…かも(苦笑)。
厄も落ちた事だし(←単純)明日からまた頑張ろう。
次は9日のREX発売日辺りに出て来ます。